鳥の目には、2つのタイプがあります。
一つは、身を守ることを重視した顔の横に目のついたタイプ。
二つ目は、獲物を狙うことを重視した顔の前に目のついたタイプです。
多くの草食動物は目が横についた横型タイプで、多くの肉食動物は縦型タイプになっています。
では、それぞれの目はどうなっているのでしょうか。
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目次
目で草食か肉食かわかる?横型の目について
インコのような横型の目。視野はどれくらい?
インコの視野は片目では180度、両目では330度の視野を持っていると言われています。
首を180度近く回せることをあわせると、周囲をほぼすべて見渡せることになります。
これは、敵から逃げることを目的とし身を守ることを重視しています。
少し顔を動かすだけですべてが見えてしまうので、インコの後ろにいても気づかれてしまうわけです。
敵の位置を確認するだけでなく、逃げる時にも常に周囲の状況を把握できるので安全な逃げ道をすぐに探せるわけです。
インコのような横型の目。人間との違いは?
インコの視力は、人間の3倍~4倍。
鳥の目は視細胞が集中している場所か2つあり、それによって同じものを見ながら遠い場所と、近い場所の両方にピントを合わせることができます。
主に近い場所は着地の際に使い、遠い場所を見るのは天敵の場所を把握するためや、遠くにいる小さな虫や木の実などを見つけやすくするためです。
先日の記事で人間よりも多くの色が見れることを書きました。
人間よりも紫外線が見えることから、より鮮明に周囲を見れます。さらに、繁殖期にも異性を見つけるときに使用できます。
鳥の目は人間よりも遥かに発達しているので、周囲を見渡している間に獲物を見つけた場合、一瞬にして望遠レンズへと切り替えることが出来ます。
インコのような横型の目。暗闇が苦手?
昼間に生活をしてきたインコにとって、夜は苦手なものです。
夜行性の動物は暗い中でもわずかな光を拾うことで周囲の状況を把握したり、識別することに優れていますが、インコは昼行性のため夜行性の動物とは目の仕組みが違います。
人間も暗い場所は良く見えませんが、時間が経てば少しずつ見える様になりますよね。
鳥にも人間と同じように時間が経てば見えるようにはなりますが、見える様になるまでの時間が人間の何倍もの時間がかかると言われているんです。
暗闇で急激に視力が落ちて見えにくくなる夜盲症という言葉を知っていますか?
これは「鳥目」とも言われており、それくらいインコは暗闇が苦手なのです。
目で草食か肉食かわかる?縦型の目について
猛禽類のような縦型の目。どれくらい見えているの?
猛禽類のような縦型の目は、獲物を狙うことを重視しています。
視野よりも被写界深度というピントが合う距離の深さを利用し、獲物との距離を測りながらも少しずつ近づいていけるのです。
高い視点よりも低い視点から獲物に近づく方が気配を察知されにくく、鳶などは音もなく近づいてきます。
視力はなんと人間の8倍。
さらに、空を旋回しながらでも1km以上も離れた小さな獲物を見つけることができます。
猛禽類のような縦型の目。目の仕組みは?
猛禽類の目は、目の蓮スの焦点距離が長く、これはカメラの望遠レンズと同じ構造です。
網膜の中にびっちりと視細胞があり、これも人間の7倍以上も優れているのです。
猛禽類もインコなどのように紫外線を見れるので、人間には見れない色も見えています。
これにより、更に明確に獲物の位置や周囲の状況を収集し処理できるわけです。
また、ワシやタカのようなメジャーなハンターは、目に血管が集中した組織があり、人間の目では確認できないような遠い距離の獲物をよく明確に、鮮明に映し出すことが出来ます。
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鳥の目は人間よりもとても優れていた…
草食にしても肉食にしてもそれぞれが暮らしていくために進化し続けてきました。
各々が特化した能力を持っており、それは人間よりも遥かに優れています。
私の視力は裸眼で0.2でした。乱視で眼鏡をかけても1.0と0.8といったところです。
私よりも何倍も視力が高く遠くを見渡せる鳥…しかも見えない色まで見えているのです。
素晴らしいですね!
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