季節の変わり目は人間と同じように鳥たちにとっても体調を崩しやすい期間です。
今回はアスペルギルス症についてまとめてみました。
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目次
アスペルギルス症
原因と感染経路
環境中に広く存在するアスペルギルスという真菌（カビ）が、インコに感染することで発症します。
多くの飼い鳥、猛禽類、水禽類、家禽などに発生が見られており、飼い鳥の中でもヨウム、オカメインコ、セキセイインコ、アケボノインコ、白色オウム類、大型オウム類、九官鳥などに多く見られているようです。
空気中のほこりの中などによく見られ、環境中に広く存在しているため絶えず胞子にさらされており、高温多湿により真菌が増殖するのに伴い増加します。
吸収したすべてが感染するわけではなく、健康なインコであれば感染のリスクは下がります。栄養不良、換羽期、ストレス、勘気不足による胞子の停滞、非衛生的な環境、別の病気の存在、繁殖期など免疫力が低下したときに発症します。
若鳥や高年齢の鳥は免疫力が低いため十分な注意が必要で、その他引っ越しなどの環境の変化、環境温度の高低、輸送、長距離の移動によるストレスによって免疫力の低下が起きた場合成鳥でも注意が必要となります。
生ごみや食器、湿った食べ物、糞など多湿の環境で真菌は成長しやすいので、環境中の胞子を増やさないために常に清潔な環境を整えてあげるようにしましょう。
感染している鳥から人間に感染するということはなく、環境中からが感染経路となります。
症状
初期の症状はほとんど無症状ですが、セキセイインコが同じ場所から動かなくなったり食欲不振などがあります。
口の中に白いチーズのようなものが見られ、進行が進むと開口呼吸、咳、声の変調など呼吸器の症状が現れます。運動した後などに正常の呼吸に回復するまでに時間が掛かることもあり、呼吸困難により突然死に至ることもあります。
検査方法はレントゲンなどがありますが、レントゲン検査では初期で異常を検出することは難しく、進行した状態で軽度の気嚢炎像や、さらに悪化した状態では肺炎や気嚢炎の確認例もあります。
他にも糞や血液での遺伝子検査などが検査方法としてあげられます。
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治療と予防
感染初期の頃に発見できれば、抗真菌剤の経口投与若しくは注射で治療します。
症状が進むと抗真菌剤に加えてケージに薬剤を霧状に噴霧する噴霧治療やネブライザーという薬剤を霧状にして口や鼻から吸収させる吸入器による治療を行います。
進行状況によって内視鏡で病巣の除去をする場合もあります。感染した場合完治するのが難しい病気で、再発の可能性もあるため計測した検査と治療が必要となってきます。
予防は真菌による感染経路のため、ケージ内や近辺の環境を整え清潔にさせること。エサ入れや水入れ、ケージ自体も定期的に消毒をし、インコがよく遊ぶおもちゃや止まり木、よく行く場所近辺も埃がたまっていないか確認をし、インコが過ごす部屋は常に清潔を保つようにしてください。
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